ヒヤリハット事例
公開日: |更新日:
ヒヤリハットは重要なものですが、具体的にどのようなヒヤリハットが報告されているのか、事例を元に見てみるとしましょう。
2020年の調剤薬局ヒヤリハット報告事例
日本医療機能評価機構では定期的にヒヤリハットの事例が挙げられています。確認するだけで身になることも多いのではないでしょうか。そんなヒヤリハット事例ですが、第23回・2020年のものでは抗てんかん薬について話題となっています。
ミス防止×スピードUP!?
おすすめの調剤監査システムを
スペック比較
抗てんかん薬に関するヒヤリハット事例
第23回報告書から事例をいくつか抜粋し、対策をご紹介します。
事例1:上限量の理解不足
ラミクタール錠とセレニカR錠を併用して服用してい患者に対し、投与量が変更された。しかし一日上限値を超えていたことから、再度変更。一日の上限量を理解していなかったことによる、ヒヤリハットです。
事例2:増量の間隔を誤る
イーケプラ錠500mg1日3,000mgが処方されたものの、実はその8日前にイーケプラ錠500mgを1日2,000mgに増量していたばかり。3,000gを超えない範囲という運用は守っているものの、増量は2週間以上空けなければならない点を失念していたとのことで、後に再度2,000mgへと変更となりました。
ヒヤリハットを防ぐポイント
抗てんかん薬はいくつか守らなければならない点があります。一つだけをクリアしていればOKなのではなく、全てを守らなければならないので覚えておかなければならない点が多々あります。いわば複合的な知識が求められるので、監査をより徹底して行う必要があります。
調剤監査システムを使用してのヒヤリハット事例
第23回報告書から事例をいくつか抜粋し、対策をご紹介します。
事例1:レセプトコンピュータへの処方入力間違い
患者にテルチア配合錠BP「DSEP」を渡すところ、テラムロ配合錠BP「DSEP」を渡してしまったとのこと。ピッキングでも誤っていたことからシステムでエラーが表示されず、監査でも気付かなかったとのことです。
事例2:調製時の他剤の混在
メバロチン錠5の棚にメバロチン錠10が混在していたことで、メバロチン錠5を取りそろえた際、メバロチン錠10を一緒に調製してしまったとのこと。調剤監査支援システムではメバロチン錠5の包装バーコードを読み取ったことからエラーも表示されず、患者と確認した際にミスに気付いたとのことです。
ヒヤリハットを防ぐポイント
調剤システムは利便性の高いもので、上手く活用することで薬剤師の労働環境を大きく変える可能性があります。しかし、レセコンの入力、あるいは薬剤補充に誤りがあるようではせっかくの利便性の高さも活用できません。入力、薬剤補充など、人間の手が加わる部分での間違いをないよう徹底することが重要です。
人間の手によってミスを起こさないことこそ、調剤システムの利便性をより高めるものです。確認すべき部分は何度もチェックしておきましょう。