種類①ピッキング監査システム
ピッキング監査システムがあればそれまでアナログな作業に頼っていたピッキングを効率化することが可能です。様々な種類が登場していますので、それらを見てみるとしましょう。
ピッキング監査システムとは
ピッキング監査システムとは、一般的には薬品を棚からピッキングする際にバーコードを読み取り、データを連動させ、監査するシステムですが、様々なメーカーがリリースしており、それぞれプラスアルファの付加価値を搭載させています。そのため、導入を検討しているのであればそれぞれの特徴・他製品との違いを把握することが大切です。
自局に合ったピッキング監査システムの選び方
ピッキング監査システムには、スマートフォンを利用するタイプから専用ハンディ端末、据え置き型までさまざまな製品があります。機能の多さだけで選ぶのではなく、薬局内のスペースや現在の業務フロー、既存システムとの連携可否まで確認したうえで、自局に合った製品を選ぶことが大切です。
導入形態(デバイスの種類)で選ぶ
まず確認したいのが、ピッキング監査に使用する端末の種類です。主なタイプと特徴は次の通りです。
- スマホ・汎用タブレット型:iPhoneやiPadなどを監査端末として利用するタイプです。専用端末を用意する必要がない製品もあり、初期費用や設置スペースを抑えやすいのが特徴。薬剤棚を移動しながらバーコードを読み取れるため、ピッキングと同時に監査を行いたい薬局に適しています。
- 専用ハンディ端末型:バーコード読み取りを前提に設計された専用端末を使用するタイプです。読み取り性能や耐久性に優れた製品があり、日常的に多くの処方を扱う薬局でも使用しやすい点が特徴です。一方、スタッフ数に合わせて端末を増設する場合は、その分の導入費用も確認しておく必要があります。
- 監査レンジ(据え置き)型:決められた監査スペースに薬剤を置き、画像やバーコード、重量などを使って確認するタイプです。ピッキング後の最終確認に向いており、薬種だけでなく数量まで確認できる製品もあります。ただし、専用機器を設置するスペースが必要になるため、調剤室の広さや動線も考慮して選ぶ必要があります。
作業スペースが限られている場合はスマートフォン型やハンディ型、ピッキング後にまとめて最終確認したい場合は監査レンジ型というように、実際の調剤動線をイメージしながら選定すると導入後のミスマッチを防ぎやすくなります。
既存システム(レセコン・分包機等)との連携機能で選ぶ
ピッキング監査システム単体の機能だけでなく、薬局ですでに使用しているレセコンや電子天秤、全自動錠剤包装機などと連携できるかも重要な比較ポイントです。
レセコンと連携できるシステムであれば、入力された処方データを監査システムへ取り込み、実際にピッキングした薬剤との照合に活用できます。処方情報を別の端末へ改めて入力する手間を減らせるため、業務効率化だけでなく転記時の入力ミス防止にもつながります。
また、電子天秤と連携できるシステムでは、薬品の種類だけでなく錠数や散剤・液剤などの数量監査まで行える場合があります。全自動錠剤包装機との連携に対応していれば、一包化の際に手撒きする薬剤のピッキングなども監査工程へ組み込めます。
例えば、Pic-Cheは全自動錠剤包装機との連動や手撒き分包に対応し、MediMonitorやmissnonは電子天秤と組み合わせた数量・秤量監査に対応しています。既存設備との連携性が高いほど、新たな作業を増やさず現在の業務フローへ組み込みやすくなるため、導入前に対応するレセコンや周辺機器を確認しておきましょう。
ピッキング監査システムの一覧
アサイクル㈱ PICKING GO

https://cp.pickinggo.pdszero.com/?utm_source=google&utm_medium=cpc&utm_id=search&gad_source=1&gad_campaignid=22714814047&gbraid=0AAAAAoMtFGmpgGnSf7NzJNkz-YHGFG52T&gclid=Cj0KCQjww8rQBhDjARIsAE43KPObklf9eAFtbHnAN5HdQQGYN_eWqHHuiwM1rb0kEnHxEozst8wggZ8aAqB2EALw_wcB
PICKING GOは、iPhone・iPad・iPod touchを監査端末として使用するピッキング監査システムです。専用端末の購入が不要で、台数の制限なく複数台を同時に利用できます。同一処方箋を複数人で同時にピッキングできる点も特徴です。
ナビゲーション機能が最短動線でのピッキングをサポートし、計算アシスト機能により電卓や暗算が不要になります。バーコード読み取り・正誤判定・写真記録が1台で完結し、薬品マスタは常時自動更新されます。導入コストは従来システムの1/2〜1/4(同社調べ)に抑えられ、30日間の無料お試しも利用可能です。
㈱タカゾノ Pic-Che(ピクチェ)

https://www.takazono.co.jp/products/kansa_system/pic-che/
Pic-Cheは、上位システムと連携しバーコード照合を行う計数調剤向けのピッキング監査システムです。類似薬品名・二重取り・成分量の取り間違いなど、ヒューマンエラーを警告で未然に発見します。全自動錠剤包装機との連動や手撒き分包にも対応しています。
通常調剤・先行調剤・並行調剤といった多様な調剤スタイルでの柔軟な運用が可能です。専用端末は2mの落下試験をクリアした堅牢設計を採用しており、カスレや汚れのあるバーコードも高い確率で読み取ります。現場の多様な運用に合わせた対応力に定評があります。
㈱湯山製作所 NEW PORMIS(ニューポリムス)

http://www.yuyama.co.jp/product/products/inspection.html
NEW PORMISは、薬局向けのピッキングサポートシステムです。処方箋を見ながら薬品棚のバーコードを読み取るだけの簡単操作で調剤監査を行えます。エラーの統計を把握でき、調剤過誤防止の対策にも活用可能です。
充填時のチェック機能を搭載し、重大事故につながるミスを未然に防ぎます。0402通知にも対応しているため、薬剤師以外のスタッフによるピッキング業務のサポートも可能です。スマートフォンでの代用もできる軽量ハンディターミナルを採用し、現場での取り回しやすさにも配慮した設計です。
NEW PORMIS(ニューポリムス)の公式HPで機能詳細を見てみる
㈱グッドサイクルシステム 正

https://www.goodcycle.net/service-list/tadashi/
「正」は、処方入力と調剤の同時進行が可能なピッキングシステムです。患者の待ち時間軽減に寄与し、どのメーカーのレセコンとも直接連動できます。一人薬剤師の薬局から大規模薬局まで幅広い規模に対応可能です。
インシデント機能(統計機能)を搭載しており、誰が・なぜ間違えたかの原因分析が行えます。分析結果をもとにインシデント率低下に向けた取り組みにつなげられます。全薬品の鑑査だけでなく、危険度の高い薬品に限定した監査設定も可能で、現場の運用に合わせた柔軟な監査を実現します。
㈱クカメディカル ミスゼロ子

https://www.yuyama.co.jp/product/tabsight-s/
ミスゼロ子は、ハンディターミナルでバーコードを読み取り、医薬品の取り間違いを防止するシステムです。ピッキング監査に加え、散薬監査・在庫発注管理・カメラシステムなど複合的な製品ラインナップを展開しています。
10台以上のハンディ端末を同時に接続でき、半錠・1錠の違いまで識別が可能です。調剤ミスが発生した際は画面表示と音の二重通知で知らせ、見逃しを防ぎます。複数の監査機能を組み合わせることで、調剤業務全体の安全性向上を支援するシステムです。
メディカルフィーフィールズ㈱ MediMonitor Stock
MediMonitor Stockは、初期費用0円・月額5,000円(税抜)で利用できるAndroidアプリ型の調剤監査支援システムです。お手持ちのスマートフォンにアプリをダウンロードするだけで利用を開始でき、薬局内の工事は不要です。
バーコードスキャンによる種類の監査に加え、電子はかり連携で数量監査(錠数・散剤・軟膏・水剤)にも対応しています。先調剤・複数人同時監査のほか、棚卸・在庫管理・患者検索機能も搭載しています。サービス継続率98%を誇り、手軽な導入と多機能さを兼ね備えたシステムです。
MediMonitor Stockの公式HPで機能詳細を見てみる
㈱メディナビ missnon

https://www.yuyama.co.jp/product/tabsight-s/
missnonは、調剤薬局を長年運営するグループ会社の経験と知見を活かして開発されたクラウド型ピッキング監査システムです。iPhone端末を使用するため、高価なハンディターミナルは不要です。
レセコンに入力したデータとピッキングデータをクラウド上で照合し、結果を画面と音でOK/NG通知します。撮影した写真はクラウドサーバーに患者情報と紐づけて保存でき、エビデンスとして活用が可能です。電子天秤とWi-Fi連携で散剤・液剤の秤量監査にも対応し、管理画面から複数店舗の使用率やエラー件数の集計・分析も行えます。
佐賀電算 Taker-SS

https://www.yuyama.co.jp/product/tabsight-s/
Taker-SSは、在庫管理システム「Retriever」のオプションとして開発されたクラウド型の調剤過誤防止システムです。国内主要レセコンメーカー各社との連動実績があり、導入がしやすい設計です。
後調剤・返却入力・来局予測調剤など、店舗の運用に応じた多様なピッキングに対応しています。日々のピッキングデータを蓄積し、ヒヤリハット事例をもとに調剤ミスの傾向やエリア分析が可能です。多店舗展開する薬局企業向けの管理機能が充実しており、複数拠点を運営する法人に適しています。
ファルモ社 everypick

https://everypick.pharumo.jp
everypickは、医薬品の取違を防止し、エビデンスも残せるピッキング監査システム。クラウド型で提供されているシステムです。例えばひとり薬剤師・新人薬剤師なども不安なく監査ができることを目指して開発されています。
スマートフォンにアプリを入れるのみで準備が完了するという手軽さも魅力。監査機能以外にも、数量入力、画像保存などさまざまな機能を搭載。また、2つの読み取りモードが用意されており、シングルスキャンは薬を1つずつ読み込み、マルチスキャンは一度に複数の薬を読み取り、監査結果を告知します。
株式会社ズー KUSUDAMA

https://dx.emedical.ne.jp/products/kusudama/
受付から会計まで、薬局業務を幅広くサポートできるシステムです。レセコン、タブレット、POSレジ、本部システムの4つから構成されており、薬局の対物業務の効率化と、対人業務の充実をサポートします。持ち運びやすいタブレット端末を使用することから、いつでもどこでも服薬指導や薬歴入力ができます。また、独自の「見える化」によって局内を視覚化し、情報を共有することによって効率的に業務を進めていくことが可能となります。
株式会社コンテック audit-i

https://www.audit.contec.com/
AIを活用することによって、画像判定やバーコード、重さの情報をもとにして、薬剤情報について素早く「認識」「監査」「記録の保存」を行う、調剤監査システムです。人と機械によるダブルでの調剤監査を行えるようになることで、投薬ミスの防止に繋げられます。監査結果は自動で保存されるため、もし患者さんから問い合わせがあった場合にも履歴をすぐに確認することができます。
また調剤室が手狭な場合でも設置できる、コンパクト設計である点も特徴です。
シンク GOHL Picking

https://think-com.co.jp/products/gohlpicking/
シンクが提供する調剤監査システム「GOHL Picking」は、「今すぐ使える」という点にこだわっている点がポイント。メイン画面は「患者一覧」と「投薬薬品」を見やすく配置することができ、導入した後すぐに使用できます。取り違いの誤りや企画違いが発生した際には、音と画面表示にて警告を行います。また、タブレットを使用することから、調剤室で場所を選ばずにピッキング監査を実施可能。薬局の状況に合わせて、単体運用・複数運用どちらにも対応しています。
ピッキング監査システムとその他の監査システムの違い
薬の配合のミス防止を手助けしてくれる散剤監査・錠剤監査システムに対し、ピッキング監査システムはピッキングのサポートするシステム。
どちらが優れているのかという話ではなく、自局に何が必要なのか、どの部分を効率化してミスを減らしたいのかを考えて導入を検討しましょう。